雪景色

ベてるな日々Archive

浦河教会の私の部屋の外は一面の雪景色で仲間や支援者の方々が朝7時半になると雪掻きをしていた。外に出ると外壁に接する雪は1メートルを超えていた。北海道の真冬は、道路にアスファルトの見える所がどこにもなく、一面が真っ白の雪に覆われる。車はブレーキを掛けてもタイヤが滑っていくのでチェーンをしっかり巻かなければならない。日曜日の午後2時からの礼拝に来る女性が白い息を吐いて「こんにちは」と言った。雪化粧した道路に靴跡が付いている。私は照れるので眠たそうな顔をつくろって「あ、こんにちは」と返した。牧師の方は不治の病は穢れだからお祓いをされる。讃美歌の歌声が礼拝堂に響き渡り、お茶の会になり帰って行く方々を他所に私は中心のテーブルに移って会話をした。年が明けてからというもの、私の口癖は「惰性で生きています」であった。本も読まず、論文も書かず昆布作業の収入と仕送りで生活が成り立っている事で落ち着いた。そこで年が明ける前から思っていたが、還暦を過ぎた両親が健在な内に少しでも祖先を敬い、贖う為にお寺とお墓に行き参拝し、両親と外食し思い出を残す事にした。私の父は歯科医師であり曽祖父から続いているので私が継いでいれば4代目であったが、私は訳あって大学の歯学部を中退せざるを得なかった。毎年、大体この時期に実家に帰省していて9日間位居て帰って来る。今年も行って来る事が出来た。私は年が明けた頃から、1人の女性を気に掛けた。正月が終わり2月になると、それは恋心になった。旦那さんと娘さんのいる看護士さんで、前の年の4月からべてるで働いていると言った。北海道は美人が多いと思っていたが、この方も美人であった。私はお昼御飯をセミナーハウスのおけいちゃん食堂で、夕御飯をべてるの家で戴いていた。どちらも栄養が取れ、お腹が一杯になる。作って下さる方々に感謝していた。セミナーハウスを正面玄関から入り、右側に行くと食堂があるがその女性は左に行った所で仕事をしていた。たまにそこに寄る事が楽しみであったが、情熱を燃やし相手にされなかった過去の失恋体験は私を慎重にした。教会の部屋から外を眺めると雪景色を1本の街灯が照らしていて美しい。

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